白金台の家

2018.07.22

築40年 ヴィンテージマンションのリノベーション

L型の平面形に4面ぐるっとまわるバルコニー、窓からは大きな銀杏の樹を望む、というもともとの恵まれた環境を活かし、それらの環境要素を室内に積極的に取り込むことを考えました。

「LDK」と「寝室」を隔てていた壁を取り払い、2つの部屋を緩やかに繋げるプランとすることで、視覚的に空間の広がりを見せるとともに、時間とともに差し込む光と風の通り道を作り出しています。
「廊下」は、明るく彩られた壁に、あえて抑えめとした柔らかい照明計画とし、自然光に溢れたLDKに辿り着くまでの空間を演出しています。

各々の窓には異なったストーリーを持たせています。
既存の窓に取り付けた黄色のフレームは、腰掛けベンチとしても飾り台としても。窓枠が額縁となり、外の風景を絵画のように室内に取り込みます。
隣り合う窓にはディスプレイ棚を手前に取付け、自然光を取り入れたショーケースとなります。

古い建物を新しく改修することで、場所の持つポテンシャルを新たに引出し、新しい住み手に合わせた空間へと再生しています。